ツクリテ OUR CRAFTMEN

職人(ツクリテ)は、
努力やこだわりを言葉にしない。
カタチがすべてを語ってくれる。

その技術の高さと人柄ゆえ社内外からの信頼も厚いベテラン職人、原口博利と、
その後に続こうと日々腕を磨く中堅職人の菅谷哲司。
アスメデル イタクラの革製品を手掛ける二人の職人から、
ものづくりへの想いと心構えについて聞きました。

  • CRAFTMAN OF PRIDE
  • 「革」と対話し、
    「品質」を縫い上げる。
  • 職人 原口博利

30年経った今も、学びがある。
そして、より上達したいと思う。

革製品をつくるようになってから30年ほどになります。これまでいくつもの革製品を手がけてきましたが、まだまだ成長過程だと感じてばかりですね。職人の仕事は「生涯勉強」なんて言ったりもしますが、まさにその通り。何十年も革と向き合ってきましたが、未だに新たな学びがあります。

真っ直ぐに縫う。それだけでも奥深い。
この仕事をしていると、「いちばん難しい作業は何ですか?」とよく聞かれるんです。私は「直線を縫うこと」と答えるんですが、大抵驚かれます。「ただ真っ直ぐ縫うことが?」そんな風に思うかもしれませんが、これが本当に難しいんです。製品にはそれぞれの設計図があります。全体のサイズ、空け幅、縫い目の位置、素材の種類、各工程にかかる時間など細かな指示があるんですが、その通りに作っても、その通りに仕上がらない。そこは自分の経験則から図面にはない部分と革の状態を見極めて調整していくんです。
設計通り正確に。設計よりも美しく。
革は生き物です。目の詰まり方、表面の凹凸具合、色合い、シワ、傷など、それぞれに状態が違っています。それらを細部まで見極めながら、設計図通りに仕上がるよう、ミリ単位で微調整をかけるんです。内ポケットやファスナーの位置、裏地の種類など、デザインや生地の条件によってズレ方が異なるので、一つひとつ真剣に向き合わなければ完成できないんです。ようやく針を入れる段階に入っても、そこからがまた難しい。縫い目が1ミリでもズレてしまえば、それはもう駄物。製品として成り立ちません。しかし針はほんのわずかな凹凸にも持って行かれてしまうので、本当に一針、一針、真剣に、気持ちを入れて縫っていきます。

「当たり前」が一番むずかしい。
一針同体、一針入魂。

物づくりの現場では、「当たり前を当たり前につくることが大切」だと言われますが、正にその通りだと思います。ただ真っ直ぐに縫うことだって、実は相当な技術がなければできないんです。アスメデル イタクラの製品は、私をはじめ、職人たちがすべての段階で思いを込めてつくった自信作です。ぜひみなさんに使ってもらいたいですね。


職人の画像
  • CREATE A SPECIAL
  • 一流職人の背中を追いかけ
    想いを紡ぎ行く道は未だ遠く
  • 職人 菅谷哲司

想いと 現実と

最初は、営業や全体の管理業務などを担当していました。でもせっかく自社で「自分たちのブランド」を持って、製造まで手がけているのだから、自分も職人としてアスメデル イタクラのものづくりに参加したいと思うようになったんです。職人になって数年。任せてもらえる仕事はずいぶん増えましたが、ベテランの原口さんには敵わないと思い知らされてばかり。原口さんがつくった革製品は、上質感がグッと上がるんです。卓越した技術を目の当たりにして、いつも気が引き締まります。そんな一流の職人と一緒にものづくりに携われることがとても誇らしいですね。少しでも早く原口さんに近づけるよう、これからも精進していきたいと思っています。

財布 = 特別なもの
この仕事を選んだきっかけは、父親が革小物の職人だったということが大きいですね。その中でも「財布」に興味を持ったのは、やっぱり特別感があったから。財布って、お金やカード、身分証明書など、持ち主にとって大切なものを入れる特別な存在じゃないですか。そんな特別なものをつくるということに、大きなやりがいを感じますね。

見えないところこそ、姿勢を正して

「気に入ってもらいたい」「長く使ってもらいたい」と思うから、作業の一つひとつに熱が入ります。正直、財布の内側の縫い目などは手を抜いてもわからないんですよ。でも、そうしようと思ったことはありません。見えるところも、見えないところも、ぜんぶ心を込めてつくらないと、誰かの「特別なもの」にはならないと思うんですよね。持っている技術のすべてを発揮して、最高にいいものをお客様のもとに届けられるよう、日々技術を磨いています。


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